大学受験 生物の勉強法
身近のものと結び付けよう!
生物の勉強は多くのことを覚える必要があります。ただ単に用語を無理やり覚えるだけではほとんど不可能で、時間もかかってしまいます。そこで、まずは生物を身近なものと結びつけて覚える方法を試してみましょう。
例えば、学校の食堂で塩辛いラーメンを食べているシーンを想像してみてください。塩分を摂取すると、体内のネフロン(腎単位)は忙しく働いているイメージが湧いてくるでしょう。また、真夏の道路上には干からびたミミズがいるかもしれません。輪形動物がこれを見たら大騒ぎかもしれませんね。さらに、コルクボードに寄せ書きをすると、ロバート・フックがコルクを顕微鏡で観察し、細胞を発見したことを思い出すかもしれません。
このように、日常生活の中で生物の知識を思い出すことで、専門用語などが定着していきます。毎日楽しみながら(友達とおしゃべりしながらなど)知識を脳内のネットワークに組み込んでいきましょう。そうすることで、問題が出題された時にすぐに必要な知識を引き出せるようになります。
物語化
また、暗記すべき内容を「物語」として捉えることも効果的です。例えば、細胞の呼吸について詳しく説明することが求められた場合、以下のような物語を作ってみてください。
「グルコースは細胞質基質でATPとNADHを生成し、ピルビン酸へと変化します。ピルビン酸はミトコンドリアのマトリックスでクエン酸回路に入り、ATP、NADH、FADH2を生み出します。最終的に、NADHとFADH2の電子の力を利用してATPが合成されます。」
このように物語として捉えることで、大まかな流れを把握しやすくなります。まずは全体の概要を理解し、その後に詳細を深めていくという順番が重要です。よって、おすすめの勉強法は、まずはこれらの専門用語をしっかりと覚えることです。
まずは教科書や参考書などを使って、これらの専門用語の意味と使い方を理解しましょう。
例えば、「中胚葉誘導」とは胚発生過程において中胚葉形成が促されることを指し、
「全か無かの法則」とはある刺激が一定以上の強さであれば反応が起こるが、弱い刺激では反応しないという法則を指します。
専門用語に慣れる
次に、これらの専門用語を使った例文や具体的な事例を多く見て、自分自身でも使ってみましょう。
例えば、「慣れ」という言葉は、ある刺激に反応する能力が経験によって強化されることを指します。
日常生活で「慣れ」の例を考えてみたり、友達と話す際に「慣れ」の使い方を意識して使ってみると良いでしょう。
さらに、問題演習を通じてこれらの専門用語を使った問題に取り組みましょう。そして、問題集や過去問を解いて、自分が理解しているかどうかを確認します。
解説を読みながら間違えた問題や分からなかった問題をノートに書き出し、再度復習しましょう。
また、この範囲では図やグラフを多用する問題が多いです。
図やグラフを見て情報を読み取り、専門用語を使って解釈する能力を養うことも重要です。
教科書や参考書の図をじっくりと観察し、自分で解釈してみる練習をしましょう。
生物のスケールごとに勉強法を変えることで、各範囲の特徴に合わせた効果的な学習が可能です。
ミクロな生物ではお絵かきを使って反応を視覚化し、中間の生物では専門用語の理解と使い方を重視する方法を取りましょう。
問題集について
学校で購入する問題集のレベルと、難関大学の過去問のレベルには差があります。しかし、生物を入試科目とする生徒が少ないため、物理や化学に比べて問題集の選択肢が少なく、一般的な問題集のレベルもそれほど変わらないようです。
学校でよく使われる問題集としては、リードα(数研出版)が代表的です。リードαはリードAからEまでの5つのレベルに分かれており、Aは各単元の説明、BからDは単元ごとの問題が簡単なものから順に掲載されています。また、Eは分野を融合させた問題です。この1冊で、知識の定着から高難易度の問題に挑戦するまで、幅広い演習が可能です。解答解説も詳しく記載されており、自学自習にも適しています。リードαを完璧にこなせるようになれば、3年生の夏までに2次試験で4割ほどの点数を目指せます。その後、過去問を反復練習することで、7割を目指すことも可能です。
他の生物の問題集としては、生物重要問題集(数研出版)も有名です。リードαよりもやや難易度が高くなっていますが、どちらか一方を綿密に学習するだけでも十分です。重要なのは、同じ問題を繰り返し解くことで内容を定着させることです。
また、共通テストに対する対策としては、基本的にセンター試験の過去問を解くことがおすすめです。センター試験の過去問を安定して8割程度解けるようになったら、共通テスト対策の問題集にも挑戦しても良いでしょう。共通テストは、センター試験レベルの知識を前提としながら、それ以上の思考力を問う問題です。また、令和3年度の共通テストでは知識問題に関しても注意が必要でしたので、来年度以降も知識問題に重点を置かれる可能性が高いです。
選択肢について
また、受験勉強を進める上で、選択肢をうまく活用することも重要です。
問題集や参考書だけではなく、インターネットや動画講義など、様々な選択肢があります。
例えば、インターネット上には無料で問題を解くことができるサイトや問題集もあります。
これらは追加の費用がかからず、自分のペースで勉強することができる利点があります。
また、解説や解答例も提供されている場合が多く、自己学習に役立ちます。
さらに、動画講義も活用することができます。
有名な予備校や講師が提供している動画講義は、わかりやすい解説や実際の授業風景を見ることができるため、理解を深めるのに役立ちます。
特に難しい単元や解き方について苦手意識がある場合には、動画講義が有用です。
さらに、受験に関する相談や質問に答えてくれるコミュニティや掲示板もあります。
ここでは他の受験生や先輩たちと情報を共有したり、疑問点を解消したりすることができます。
自分だけではわからないことや不安なことがあれば、積極的に利用しましょう。
以上のような選択肢を上手に組み合わせることで、効率的な受験勉強が可能となります。
自分に合った方法を見つけて、効果的な学習を行いましょう。
最後に、受験勉強は一人で黙々と取り組むものではありません。
周囲のサポートや励ましも大切です。
家族や友人に協力をお願いしたり、一緒に勉強する仲間を見つけることも有益です。
お互いに切磋琢磨し、モチベーションを高めながら受験に臨みましょう。